こんにちは! ネジです!
今回は
FIREムーブメントってそもそもなに?
薬剤師の収入ってどれくらいなの?
薬剤師でもFIREを達成できるのか気になる
こんな方のための記事です。
では、さっそく見ていきましょう!
Contents
FIREムーブメントってなに?
FIREはFinancial Independence,Retire Earlyの頭文字をとった言葉で、経済的独立と早期退職を意味します。
そのため、FIREムーブメントは人生に必要なお金を可能な限り若いうちに貯めて、自分のために人生の時間を使うというライフスタイルを目指すことを指します。
経済的独立や早期退職という言葉から死ぬまでに使いきれないほどの大金を貯めて悠々自適な生活を送ることと考える方もいると思いますが、FIREは少し違います。
FIREとはどのようなものか?
経済的な独立(=生きていく上で必要な金銭を得ること)と早期退職(=サラリーマン生活からの解放)なのに悠々自適ではないというと疑問に思う方もいるかもしれませんが、FIREを行う人は倹約をするということが前提にあります。
簡単にまとめるとFIREムーブメントは
収入から可能な限りの額を貯蓄&資産運用
そのために支出は最低限に
目標額が貯まったら早期退職
早期退職後は貯めた資産を運用して生活
退職後も倹約は継続する
という生き方です。
収入の50~70%程度を貯蓄に回すなど、いろいろと方法論はあるようですが、その点については省かせていただきます。
「そこまでお金を貯めれるなら、稼ぎ続けて好きなものにもっとお金を使ったほうが楽しくない?」
という方もいるかもしれませんが、
「モノをたくさん買うよりも人生における自由な時間を増やすことの方が幸せ!」
という価値観で行動するのがFIREムーブメントです。
なので、20代~30代のうちに経済的に独立し、早期退職するのがFIREの目的となります。
FIREにおける資産運用の考え方
早期退職後は資産運用で生活をするというFIREですが、4%ルールという考え方を基に資産運用で収入を得ます。
4%ルールとは、自分が1年間生活できるという金額の25倍を貯め、それを4%で運用すれば、生活が成り立つという考え方です。
簡単な計算ですが、25倍と4%には以下のような関係があります。
上記のように200万円の25倍は5000万円で、5000万円の4%は200万円です。
つまり、年間200万円あれば生活できるという人は5000万円を貯めて4%で運用し続ければ元本である5000万円に手を付けることなく生活し続けることが計算上は可能です。
もし、年間100万円で良ければ貯める額は2500万円でいいですし、年間400万円はほしいという人は1億円貯める必要がでてきます。
これがFIREの根幹である4%ルールです。
上記の説明を聞いて、
「資産運用で生活ってすごく不安定では?」
「運用成績4%を継続させるのって難しいでしょ」
と考える方もいると思います。
確かに労働収入と違い、確実に得られる収入ではないので不安も大きいでしょうし、ギャンブルのように感じるかもしれません。
しかし、計算上は成り立っており、米国株のインデックス投資では、長期的な目線で見れば平均年4%以上の成績で推移しているため、あながち不可能な理論でもないことが分かります。
ピケティの法則(r>g)からも問題ないだろうというのがFIREムーブメントを選択する人の考え方ですね。
薬剤師の収入ってどれくらい?
薬剤師の年収は職種によって収入も変動しやすく、薬剤師資格を使う仕事(病院、薬局、ドラッグストアなど)か薬剤師資格を使わない仕事(大学の職員、製薬メーカー勤務、薬局の経営者など)かによって大きく変わります。
今回は一般的に薬剤師と言って思い当たるであろう病院・薬局・ドラッグストアに勤めている30歳前後の収入について説明します。というより、それ以外は幅がありすぎるため一概に言えないため、上記の3つのモデル年収の話とさせていただきます。
保険調剤薬局の薬剤師
一般薬剤師(役職なしの薬剤師):450~500万円
管理薬剤師(保険調剤薬局の店長みたいなもの):550~650万円
エリアマネージャー(複数の店舗を管理する役職):700万円前後
薬局で勤める薬剤師のモデル年収は上記のような感じです。これは私の経験や周囲から聞いた内容なのでかなり実情に近いはずです。
薬局は定時上がりできる店舗とそうでない店舗が結構はっきり分かれているため、残業時間によって収入にも差が生じます。
また、チェーン店では勤務区分を特定の地方・地域だけの勤務とするか、全国転勤可とするかで手当てが変わりますし、管理薬剤師の手当ても所属している店舗の規模などで変動するなど少し幅があります。
薬局の管理者に30歳前後でなれるのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、人手不足もあるため、かなり経験が浅い状態でなることも多いのが薬局の管理者です。大手チェーンでは1年目で管理者になることもあると聞いています。
エリアマネージャーについてはこの年代でなっている人は多くはないと思いますが、管理薬剤師よりも一回りぐらい収入が多くなるという印象です。
ただ、年俸制になったり、個人用のパソコンや携帯を会社から貸与され、家でも仕事をする必要が出てくるなどライフワークバランスをとるのがやや難しくなります。
病院勤務の薬剤師
一般薬剤師(非役職者):400~500万円
役職つき薬剤師(主任等):550~600万円?
薬剤部長(病院の薬剤師で一番えらい):650~700万円?
病院勤務の薬剤師についてはやや推測が入ります。(特に役職者の給与)
一般的に新卒で就活をする際に病院薬剤師は薬局薬剤師よりも10~20%程度少ない額を提示されます。ただ、病院勤務は医師のカルテが見れたり、抗がん剤や注射薬の取り扱いがあるなど、薬剤師として他では経験できない業務もあるため、病院勤務を選ぶ薬剤師も多いです。
また、給与に関しても基本給の提示額はやや少ないものの夜勤などをすることで、薬局薬剤師と変わらない程度の収入になっていることもあります。
役職者の年収についてはほぼ推測です。実際、病院勤務で30歳前後の薬剤師が役職者になっているのはかなり限られるのではないかと思います。薬局と違い病院は数が限られ、ポストが多いとは言えないためです。なので、この点については申し訳ありませんが推測とさせていただきます。
ドラッグストアの薬剤師
一般薬剤師(非役職者):500~600万円
店長:600~700万円?
エリアマネージャー:700~800万円?
ドラッグストアもやや推測が入ります。
新卒の給与は薬局と比べて10~20%高く設定されており、薬局同様に昇進が早いことが多いです。
収入も明確には言えませんが全体的に薬局・病院よりも高いイメージです。
薬剤師の収入についてのまとめ
資格職としての薬剤師の収入は職種によって大きく変動します。
そして、上記では省きましたが、働く地域によっても変動があります。これは需要と供給の差が地域によって異なるためです。
地方に比べて都市部では供給が多いため、薬剤師の給与もある程度の水準となりやすいですが、供給が少なく相対的に需要が大きい地方では上記の年収モデルから外れて高収入な案件もあったりします。
そのため、薬剤師の年収が全て上記のモデルに当てはまるわけではないのでその点はご了承ください。
薬剤師はFIREを達成できるか?
いよいよ、今回の本題とも言える薬剤師はFIREを達成できるのか?です。
ここで考えたいこととして、薬剤師は男女比が4:6ぐらいで女性の方が多い職業です。
そのため、以下の各パターンで検討していきたいと思います。
独身(男女どちらでも同じものとして)
既婚で男性が薬剤師
既婚で女性が薬剤師
既婚で夫婦ともに薬剤師
上記の各パターンを先ほどの30歳前後のモデル年収を基に検討してみます。
社会保険料や各種税金等についてはざっくり20%引かれるという前提です。
独身の薬剤師の場合
薬剤師は私立大学卒の場合も多く、奨学金の返済をしている割合も実は多かったりします。
しかし、独身の薬剤師はよほどでない限り、生きていくことに困るということはないでしょう。
年収500万円だと税引き後の手取りで年400万円です。
ここから年間30万円~60万円を奨学金の返済にあてている場合、家賃を含めたもろもろの生活費が年間150万円~ぐらいだと思いますので、貯蓄としては100万円~150万円貯められれば上出来でしょう。切り詰めればもう少しいけるかなというぐらいだと思います。
薬剤師が勤め始めるのは早くて24歳なので、FIREの定義を40歳までに経済的な独立をすることだと仮定すると独身・一人暮らしという条件の場合、昇給を加味してもやや難しいかと思います。
ただ、実家住まいだったり、奨学金の返済がないという方であれば少し道が見えるかもしれないですね。
既婚で男性が薬剤師の場合
平均年収を考えた場合、男性薬剤師の収入の特徴として比較的若い時は平均年収以上で推移し、年齢を重ねる中で他の職業と逆転するような特徴が見られます。
そのため、比較的貯蓄はしやすい家庭と言えるのではないでしょうか?
ただ、FIREを達成できるかというと、それは妻が正社員として働いているのか、パートなのかによるのではないかと思います。
転職・求人サイトdodaを参考にすると、20代後半の女性の平均年収は約340万円です。
もし、妻が正社員でこのぐらいの稼ぎがあり、倹約をするという条件であればFIREの達成も視野に入るでしょう。
既婚で女性が薬剤師の場合
女性薬剤師は先ほどと同様に転職・求人サイトdodaを参考にすると、平均年収よりもかなり稼げる職業と言えると思います。
20代後半であれば、もしかすると夫よりも高収入というパターンもあるかもしれません。
世帯収入では800~900万円ほどになると考えられるため、しっかりと倹約&資産運用をしていけばFIREの達成は可能だと考えます。
ただ、既婚で女性が薬剤師という場合には出産・子育てというライフイベントもあるので倹約を行った上で到達できるかどうかというのが現実的なところかもしれません。
既婚で夫婦ともに薬剤師の場合
夫婦ともに薬剤師の場合は、30歳前後で俗に言う「パワーカップル(世帯年収1000万円)」となっている可能性も十分に考えられます。(パワーカップルの定義も様々ですが、今回は世帯年収1000万円とします)
夫婦どちらかの収入だけで暮らし、もう片方の収入は貯蓄・資産運用に回すということができれば、十分な貯蓄を行いながら生活できるのではないかと思います。
また、倹約を同時に行えば、FIREの達成は可能だと考えます。
既婚で女性が薬剤師の場合と同様にライフイベントにもよる部分は大きいと考えます。
まとめ
今回は近年話題になっているFIREを薬剤師が可能かどうかを考えてみました。
私個人としてはFIREの中でもFI(=経済的独立)が達成できるように資産運用を行っているところであり、RE(=早期退職)については薬剤師の仕事が嫌いというわけではないので時短勤務ぐらいまで持っていければいいのかな程度に考えているのが現状です。
皆さんはFIREムーブメントについてどのように考えましたでしょうか?
働き方改革で残業時間は減り、残業代も減っている今の世の中ではFIREムーブメントのように「物質的な豊かさよりも時間的な豊かさの方が幸せ」という価値観を持っていた方が生きやすいのではないかなという思いも込めて記事を作成してみました。
それでは、次回もよろしくお願いします!