薬と医療

薬と医療カテゴリーについて

こんにちは! ネジです!

今回は薬と医療カテゴリーの記事について簡単な説明をしたいと思います。

このカテゴリーでは薬や疾患に関する情報はもちろん、薬局を取り巻く環境や将来の展望などについても書いていくつもりです。

現在の薬剤師業界

薬局業界では今、”モノから人へ”と言われています。

それは薬剤師があまりにも”薬”という”モノ”を売るだけで利益を得てきた過去があるからこそ言われていることだと私は考えています。

簡単に言えば、薬局は医薬品の卸から薬を仕入れ、それを医師が処方した処方箋に不備がないかを確認し取り揃え(調剤し)、患者さんへ薬の説明をして交付することで収益としています。

この流れの中で処方箋の内容に不備があれば、医師に確認を行う”疑義照会”という業務が発生します。これは文字通り、処方箋の内容で薬剤師が”疑問”に思ったことを処方した医師に”問い合わせ”を行うことであり、その結果、処方内容が変わることもあります。

上記の業務は今も昔も変わらないのですが、特に昔は薬価差益と言われる”卸からの仕入れ値”と”患者さんに渡す際の薬価”の差額が大きく、薬を調剤するだけで大きな利益を得られたと言われています。(薬価はどの薬局でも一律な公定価格であり、厚生労働省が決めています。ただし、その他の報酬の部分が薬局によっては異なるため、薬局によっては微妙に支払額が変わることがあります。)

その中で利益追求を行う結果、薬剤師が行う業務の中でも重要な患者さんへの説明を省略したり、ひどい場合には必要な疑義照会を行わない(知識がなくて行えない)薬局が出てきたのも事実です。

現在の”モノから人へ”は本当の意味で活躍できる薬剤師を目指すための段階だと思いますが、これを実際に変えていけるかが薬剤師が将来も職業の1つとしてあり続けるためには重要なことだと思います。

 

なぜ薬剤師が必要か?

たまにですが、「医師から説明もされてるし、医師を信頼してるから薬局での説明はいらない」という患者さんが来ることがあります。

そのように思う方は「薬剤師は不要で、自分の時間を奪うだけの存在」だと感じるでしょう。

しかし、医師も人間です。間違えることや必要な情報を見逃すこともあります。

本来、薬剤師は医師とは独立した別な視点で患者の状態を把握し、薬の服用の可否や時には服用が可能だがより良い状態になるように提案することが求められています。

実際に日本薬剤師会の「平成27年度全国薬局疑義照会実態調査」報告書では疑義照会を行った処方箋の割合は2.56%と報告されています。

つまり、内容は様々ですが、100人の患者さんがいれば、2~3人程度の患者さんの処方箋は疑義照会が必要だったということです。この割合が高いと思うか低いと思うかは人によると思いますが、自分がこの2~3人に入ってしまい、そのまま薬を飲んでしまったら・・・とは考えてしまいます。

疑義照会については近いうちに記事を書きたいと思っていますのでそのときに詳しい内容についてお伝えできればと思います。

薬と医療カテゴリーで目指すこと

前置きが長くなりましたが、このカテゴリーで目指すことは読んでくれた方が薬に対して判断するための方法や情報を手に入れることや医療について考えるきっかけを作ることです。

そのため、薬については薬剤師がよくお世話になるPMDA(医薬品医療機器総合機構)の使い方や薬が身体の中に入ったあとにどのように効果を出しているか(薬物動態学や薬理学)といった内容を、医療としては現在の制度や自分が考えていることを、一般の方や薬学生、時には薬剤師の方々にも役立つようにお伝えできればと思っています。

気長に書いていきたいと思いますので、ぜひお付き合いください。

読んで頂き、ありがとうございました!

 

 

ABOUT ME
ネジ
6年制薬学部を卒業し、現在は地方の薬局で管理薬剤師をしています。 薬や薬局についての情報の他、株式投資や読んだ本の紹介などしていきたいなと考えています。
最新の投稿